via Balaio do Carl Ole
*「ブラジルのはっぴいえんど」
まず耳に入ってきたのはエコーにまみれた咳払いと哄笑、聞いたことのない言葉
電気ギターの発明当夜にいきなり録ったようなビリビリのファズ・サウンド、素っ頓狂なブレイク、
「パパ・トゥパー・パ・パッ・パッ・トゥパー・パ・パー」とビートルズを模したコーラスにはあからさまに不遜な響き
一聴やっつけ仕事の4分半に目を閉じれば低級霊じみた数え切れないほどの妙な顔が浮かんでは闇に消えていく まるでお化けの運動会
うあーコレ何?なにこれ?今かかってる曲だれですか?
「あー、これムタンチスってやつですよ」とレコード屋
「A Minha Meninaって曲」
「60年代のね、ブラジルのはっぴいえんどって呼ばれてる」
オス・ムタンチス「A Minha Menina」-You Tube
入荷したばかりのオス・ムタンチスのセカンド、と見せてくれたジャケットは舞台撮影
妖精王子のような扮装の男2人に囲まれて、花嫁衣装の美女がラジカセを抱えている
カッ、コ、いい!こいつらゼ、ッタイ、頭おかしい!さっそくですがこれいくらですか?
Os Mutantes
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90年代 冬の初め 西新宿の中古レコ屋、靖国通り沿い2階の店
僕バイトの給料7万弱 その殆ど全てがレコードに化けていた頃の話である
しかし給料日前でその日は買えず 聞くとボンバからCDが出てる由
帰りの車中、オス・ムタンチス、オス・ムタンチスと口の中で何度も繰り返した
だいたいオスって何なのか あっち(ブラジル)でtheの定冠詞らしい
「でも、オス!って挨拶に聞こえるよね」後に酒席で友が呟いた
オス!ムタンチス 世界に向けた押忍!に思える 言われてハッと振り向く感じ
自分はハッと振り向いて、買ったCDを何度も聴いた
トランペットで始まるそのアルバムは、今すぐ誰かに聴かせたくなるような内容だった
どこの国のどういう音楽なのか どういう事情でつくられたのか わからないから癖になる
オス・ムタンチス「Panis et Circenses」-You Tube
Os Mutantes
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Os Mutantes
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*ムタンチスとは何なのか
ムタンチスは1966年にデビューしたブラジル北東部出身のサイケ・ロック・バンド のちにプログレ化したけれど
初めの2枚は異様、としか言いようのない音だった ロックというより漫画に似てる
「メッタメタガキ道講座」谷岡ヤスジ、「レッツラ・ゴン」の赤塚不二夫 彼らの傑作に劣らない
ムタンチスの残した音盤はツッコミ不在で無意味へと加速する60年代ナンセンスの金字塔だ
「俺たちは金のためだけにやっている」フランク・ザッパや、本当に「金のためにやって」いたであろうカセネッツ=カッツの諸作とムタンチスが違うのは、
彼らがパロディではない点だ 田舎に行くほど女子高生のファッションが過激になるように、ムタンチスはロック後進国での最先端を体現してみせた
それが単なる徒花にとどまらず、40年を経てなお新鮮なのは何故か
90年代当時、日本の情報は乏しくてボンバの解説を読んでも謎だらけ
*アルナルド・バチスタとセルジオ・ヂアスの兄弟に、紅一点ヒタ・リーの3人組によって結成 |
わかったのはこのくらい
BECK
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それから10年 色々ありまして
*オス・ムタンチス オリジナル・メンバーのインタビューを翻訳します
こないだrosamourさん(SpiritualBolshevik)のTwitterで知った
ムタンチス再結成にあたってのオリジナルメンバー、セルジオ・ヂアス2009年10月のインタビューが非常に面白かった
The Daily Swarm - Os Mutantes' Sérgio Dias on Caetano, Gil, Ze & Ben, the Politics of Tropicalia and Getting Tear-Gassed In Paris... A Daily Swarm Exclusive...
60年代と今との距離、ブラジルのカウンター・カルチャーと日本のそれとの共通点&相違点、当時のムタンチスが目指したものと今の聴き手との微妙なギャップ
あんまりイイのでわたくし勝手に超訳したい
Twitterやはてなブックマーク等 誤訳指摘の程よろしく↓↓
本編「ブラジルのはっぴいえんど」 オス・ムタンチスとは何だったのか セルジオ・ヂアスのインタビュー:「好きになった」メモ
10年越しのファン心理、妙に盛り上がってきた、と思ったら、俺もムタンチス再結成の新作プロモーションに乗せられてんのか
35年ぶりだし乗るだろこの際
アフィ貼っとくからクリックよろしくな↓↓
Haih...Ou Amortecedor...
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Os Mutantes
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<以下は試聴、参考サイト等>
Cavaleiros Negros (Compactos e Raridades)
カエターノとのライブなど レア音源集
1968年 カエターノ・ヴェローゾとの音源まとめ
Sá, Rodrix & Guarabyra - Terra (1973)
中期ムタンチスを思わせる、トロピカリズモ以降のバンド
Jardim das Borboletas - Original Soundtrack (1972)
トロピカリズモの残り香
RIO GROOVE FM: Os Diagonais - Cada Um Na Sua (1971)
クロいトロピカリズモ
SacundinBenBlog: Edy Star - ...Sweet Edy...
トロピカリズモ70年代グラム・ロック的展開
2 件のコメント:
Re-up Please !
Dolley Silverspoon 「Under The Influence Of S.O.N.N.Y.(SOUND OF NEW NEW YORK)
http://hisamichi58.blogspot.com/2008/09/windows-1207mp3-cd-cd-rdvd-hdd-windows.html
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