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2007年11月29日木曜日

須田信太郎「江戸川ハートブレイカーズ」&「未来の住人」

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「消えたマンガ家」って本あったね 個性さまざまのマンガ家たちが煙の如く消えるはずはない
雑誌の投票で人気がとれず、連載がなくなり、単行本は絶版になると、彼らの名前は「いたいた」「あったあった」と酒のつまみになるばかり それを読者が「消えた」といった 
カラオケにない曲なんて無い コンビニのメニューがメニューの全て 高度ジョーホー化社会の成員は己の好みをランキング上のエントリー内のみで探す どーせ世間のマンガ家ほとんどはそのうち消えるマンガ家で、数年後には「誰?知らない」と一蹴される 

すッげぇ面白いんだよー、売れなかったけど 「じゃ知らない」「ほーんと、オタクだよねぇ」

「漫画はもちろん描いてきたけど、それだけでは生活できないから、色んな仕事をしてきたよ。建築現場から、時給700円のビデオ屋から、染物工場とか。どれも全然長続きしなかったけど。」江戸川ハートブレイカーズ著者 須田信太郎 さん  ~ インタビュー  自由型の人生100 by フリースタイルライフより
自分の周りは誰も知らない だもんで誰とも盛り上がれない けれど、自分にとって大切な漫画の話をしたい
須田信太郎の「江戸川ハートブレイカーズ

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1994年「江戸川ハートブレイカーズ」 フリースタイルライフより

フールズからRCサクセション、ピーズ、ブルー・ハーツやサンボマスターにつながるダサかっこよさ、というものが もしも漫画にあるとしたら「江戸川ハートブレイカーズ」は真っ先にあげられるべき名前でしょう 90年代も半ばになお四畳半かつ一升瓶 江戸川沿いのアパートや土手で暑苦しくもシャ二ムに爆発したがるムサい二人の男の話 

「つまんねえやつらとつるめねぇ」「マトモになれない」でも「友人が欲しい 彼女が欲しい」イヤな奴等に囲まれて、彼らは何の答えも持っていない 酒に昔のロックに助けられてイラつく日々を送っている 人付き合いに不器用で、斜に構える、ということが出来ない

「江戸川ハートブレイカーズ」が、それまでの「ハラへった」「女とヤリたい」独身者の悲哀を描いた四畳半まんがと違うのは、彼らがいつでも、「カッコいいってどういうことよ?」と読者に本気で問いかけてくるところ どーせ俺とおんなじような、ダメ人間のくせに、ですよ 

イギリスには安い立ち飲みのパブが沢山あって、そこから出た熱く気さくで男くさいバンドをパブ・ロックと呼ぶけれど、そのデンでいえば須田信太郎は居酒屋コミック 男の男の男の漫画です いましろたかし畑中純を愛するひとにも、よかったら読んでもらいたい 呑み屋でダサいやつ同士「江戸川ハートブレイカーズ」の話がしたい カッコいい漫画はもうたくさん カッコいい嘘はもうたくさんだ カッコいいってどういうことよ

4063234541 江戸川ハートブレイカーズ 1
著者: 須田 信太郎;

「江戸川ハートブレイカーズ」著者、須田信太郎さんが この2007年から、ブログ「漫画の須田信太郎」をやっていて、

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漫画「未来の住人」「やさしい女は何処にいる
&未発表作品「フォールームス」「ヨシアキのロック」がそこで読めることを、ついさっきfinderで知りました

現在コミックビームに「年金未納者ミャーキ」を連載中 十年ぶりに目にした名に胸のあたりが熱くなりました



ところで15年前に「江戸川ハートブレイカーズ」を描いた男は、今でも江戸川のそばに住んでいて、毎朝橋を渡っているそうです 

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